イギリスの学校

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プロフィール

haykichi

Author:haykichi
本名:『山下かよ子』
Kayoko Yamashita。

日本で小学校の教員として通常学級と特別支援学級で勤務したのち、夫の海外転勤で渡英。イギリスではプリ・スクールで働き、今は小学校でLanguage Assistantとして勤務。
Nottingham 大学でSpecial Needs Education (特別支援教育) 修士号取得 (2012年)。
Jolly Learning 社のJolly Phonics と Jolly Grammar の公認トレーナー(2013年)。

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イギリスの学校での保護者の役割 «  » 子どもを連れてイギリスへ来るということ

神話:1年で英語はペラペラになる?

2011/10/21 (金) 08:00
「イギリスの小学校に1年もいれば、子どもは英語ペラペラになるでしょう」
これ、全くの神話です。中には本当にペラペラになる子もいるようですが、こういう子はよっぽど英語のセンスがあるか、かなり一生懸命勉強しているか、のような気がします。

イギリスの小学校で日本から来た子どもたちを7年間ずっとサポートしている私の体験からすると、1年でペラペラ話せるようになった子は今までにいません。
子どもの英語の習得を大まかに1年ごとに見ていくと、

最初の1年でなんとなく先生や友達の言っていることが分かる

 =授業中の先生からの指示が1文や耳慣れた言葉での文ならば理解できる
 程度。話す方は単語、または2~3語程度の会話力(2歳児くらい)。
 また、定型句から発展させて文を作ることもできる。その場合、文章は
 もう少し長くなる。
 
2年目で授業中の指示が大体わかり、質問されたことに簡単な言葉で答えることができる

 =文法は間違っていてもとりあえずコミュニケーションができる。でも説明と
 なるとまだ難しい。書く方は耳から入った言葉を使ってなんとか文章で表す
 ことができるが、動詞の使い方がかなりおかしい。
 また、関係代名詞などを用いての複文はまだ言えない。代名詞で代用することが
 多く、説明となると意味がなかなか通じない。

3年になると友達とある程度支障なく遊ぶことができ、授業もサポートが少しあれば、何とかついていくことができる
 
 =自分の思っていることを感情を交えて言えるようになり、英語での理解力も
 かなり高まっている。文章も説明や物語を書くことができるようになってくる。
 時制や関係代名詞などもだいぶ使えるようになってくる。

4年もすると遊ぶときの言葉は日本語での表現よりも英語の方が楽になってくる、日本語に英語が多く混じるようになる

 =クラスでも英語のサポートがほとんどいらなくなり、英語話者の子どもたちと
 ほぼ対等に話ができるようになってくる。兄弟同士英語での会話がみられるように
 なる。そしてこのころになると、日本語の方があやしくなってくる。

これは私の体験からの子どもの発達段階であり、みんながみんなそうとは言えません。またイギリスへ引っ越してきた年齢によってもかなり差があります。でも「1年で英語がペラペラ」にはならないということは、ご理解いただけたでしょうか。

また、学校に入れっぱなしで英語が伸びるか、というとそうでもありません。日本語で説明 (単語を日本語に訳したり、is と am の違いを教えたり・・・) を適宜受けているお子さんの方が、全くのサポートがない子よりも伸びも早いような気がします。


今回の記事は、私のもうひとつのブログ「まる」ないちにち からの記事を一部修正したものです。
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