イギリスの学校

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プロフィール

haykichi

Author:haykichi
本名:『山下かよ子』
Kayoko Yamashita。

日本で小学校の教員として通常学級と特別支援学級で勤務したのち、夫の海外転勤で渡英。イギリスではプリ・スクールで働き、今は小学校でLanguage Assistantとして勤務。
Nottingham 大学でSpecial Needs Education (特別支援教育) 修士号取得 (2012年)。
Jolly Learning 社のJolly Phonics と Jolly Grammar の公認トレーナー(2013年)。

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Jolly Phonics を web lessonで -r, m, d- «  » ジョリーフォニックス公認プロフェッショナルトレーナーになりました。

handwriting:ハンドライティング 筆記体

2013/05/23 (木) 01:33
日本の中学校では「筆記体」をすでに教えなくなって久しくなります。筆記体を教えなくなった理由として「現地人は使っていないから」と、とある本で読んだ覚えがあります (実際のところ、どうなんでしょう?)。
しかし。
イギリスの学校では筆記体を教えます!

学校によってその導入時期は様々なようです。
私が勤めている学校では Year 1 から少しずつ筆記体を紹介していきます。
Early Years から教えていく学校もあるそうですし、Year 4 になっても学習しないという学校もあるそうです。

まず、筆記体のいい点ですが、
単語を一つのまとまりとして認識できる
ことがあります。これはどういうことかと言うと、ご存知のように、英語の文章は単語と単語の間にスペースを空けます。(このスペースのことを finger spaces:フィンガースペース と言います。)しかし、このスペースを空けない子どもが非常に多いのです。ですので、単語を一つのまとまりとして筆記体で書けば、次の単語を書くときに、自然にスペースを空けることができます。

次に
ダイグラフ (二文字で一つの音となる綴り) を覚えることが楽になる
ことが挙げられます。
Early Years ~ Year 1 でフォニックスの勉強をする際、th, oo, oa など既習の二つの文字を新しい音として読むときに、くっつけて書けば、それで一つの音として認識でき、覚えることが楽になります。

そして、
速く書くことができる
ことも筆記体で書く利点です。

子どもたちは、最初は unjoined precursive (くっつけない半筆記体) から慣れ始め、少しずつ文字同士をつなげる joined precursive (くっつける半筆記体) に移り、そして unjoined cursive (くっつけない筆記体) または joined cursive (くっつける筆記体) に移っていきます。

Cursive Writing のホームページから以下の画像を拝借しました。
unjoined precursive fonts:くっつけない半筆記体
precursive1alpha.jpg

joined precursive fonts:くっつける半筆記体
joinitpc1alpha.jpg

unjoined cursive fonts:くっつけない筆記体
cursive1alpha.jpg

joined cursive fonts:くっつける筆記体
JoinitC1alpha.jpg

こんな風に段階を踏んで練習していきます。
そして、実際の例がこちらです。
Year 2 Unjoined Precursive (くっつけない半筆記体)
precursive例

Year 6 Joined cursive (くっつける筆記体)
cursive.jpg

いかがでしょうか。
日本では、ブロック体で英語を書かないといけないそうですね。
イギリスの学校で筆記体を習ったお子さんが日本へ帰国し、テストで筆記体で書いたら、減点 (・・・それもかなりの点数を!) されたそうです。なんだかおかしな話だと感じるのは私だけかしら?
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