イギリスの学校

   イギリス生活・仕事のよもやま話は・・・「「まる」ないちにち」へ
   子どもに英語を教える時には、フォニックスから教えましょう~。アルファベットから教えてしまうと、あとが大変!
   その理由は・・・「カテゴリ:英語」のフォニックス
2023 11123456789101112131415161718192021222324252627282930312024 01

プロフィール

haykichi

Author:haykichi
本名:『山下かよ子』
Kayoko Yamashita。

日本で小学校の教員として通常学級と特別支援学級で勤務したのち、夫の海外転勤で渡英。イギリスではプリ・スクールで働き、今は小学校でLanguage Assistantとして勤務。
Nottingham 大学でSpecial Needs Education (特別支援教育) 修士号取得 (2012年)。
Jolly Learning 社のJolly Phonics と Jolly Grammar の公認トレーナー(2013年)。

最新コメント


おすすめの辞書や参考書 «  » 2D Shapes:平面図形

英語論文の書き方: その1 下準備

2012/06/18 (月) 00:00
大学院の3年間で6アサイメント (6000 words)+修士論文 (15,000 words) を書きました。これだけ書くと、ある程度、語彙力もつきましたが、初めてアサイメントを書き始めた時は、一体、どんな単語を使っていいのか、どうやって文を書いていいのか、皆目見当もつきませんでした。特に、引用文を紹介する時には
According to ~ (~によれば)
なんていう単語しか知らなかったくらい (←これで大学院に行こうと思ったところがすごい:苦笑)。

そんな私ですが、友人の助けもあり、全て無事に終了し、おまけに成績も思った以上にいいものをいただけました (pass すればいいと思っていたのですが)。そこで、せっかく培った語彙と論文の書き方 (と言っても、大したものじゃありませんが) をこのままにしておくのはもったいないと思い、このブログに記録として残そうと思った次第です。「論文の書き方:英語」の検索でここに辿り着いた方のお役に立てればうれしいのですが。

まず、予め断っておきますが、私が学んだのは教育学部特別支援教育です。ですので、ここで紹介するのは主に文献をもとにした論文 (literature review) の書き方です。また、大学によって求められるレベルも違いますし、書き方も違ってきます。疑問があれば、スーパーバイザーの先生と相談してください (私は大学まで遠かったので、メールを利用しました)。

大学院レベルで求められるのは、Critical thinking (日本では批判的思考などど訳されます。批判と言うと「え~!」と思う人も多いと思いますが、要は提示されたものを鵜呑みにせず、常に疑問を投げかけどうしていこうか考える、というような意味です。) ですので、文献にある文をそのまま引用するのではなく、そこから何がわかるのか、疑問点、自分ならどうするのか、という意見を必ず書くことが重要です。また、引用も一つではなく、複数用いて多角的に見ていく方がよりいいと思います。


さて、どう書いていいのか見つからないと、何から手をつけていいのか分かりません。そこで、自分が書きたいことや調べたいことのキーワードを羅列すると、そこからぼんやりと何をどう書こうか見えてきます。これが mapping と言われる方法です。

私が書いたアサイメント「Dyslexia:読み書き障害」を元に紹介します。
mapping.jpg

そして、このキーワードからおおよそのプロットを考えていきます。
・ 2003年に文科省がLDの数を調査⇒なぜ今? 
・ 日本で Dyslexia が少ないと言われているが、本当なのか⇒現状
・ Dyslexia が英語話者に多いわけ
・ 他の言語では、どうなのか
・ どんな支援ができるのか

お分かりかと思いますが、かなり「疑問」を投げかけています。疑問が浮かばなければ、なぜこのアサイメントを書こうと思ったのかベースができないからです。自分の経験からどう思ったのか、うまくいったこと、いかなかったことなどを見直す (reflect) ことがどのアサイメントにも求められました。

そして、それぞれの単元に必要な文献を読んでいく訳です。
文献を読む時には、先に Reference にいちいち読んだものを書いていくと、後がとても楽です。そして、附箋をフル活用していきます。

大学の図書館で借りた本を見ると、たくさん線が引いてあったり、コメントが書かれていたりすることもあります。私、コレも結構参考にしましたよ。全部目を通さなくても、必要なところが一目でわかるんですよ (笑)。
こんな感じ。附箋も単元ごとに色を決めて活用すると便利。
reference 001

ここまでが、書き始めるまでに行う「下準備」です。
関連記事
スポンサーサイト





ブログ、移動しました。新しいサイトは http://kayokoyamashita.com/ です。

「なるほど」「もっと知りたい」と思ったら、下のいずれかのバナーを押していただけると、うれしいです。
にほんブログ村 英語ブログ 子供英語教室へ
にほんブログ村 英語ブログ フォニックスへ
にほんブログ村 英語ブログ 親子英語へ

web拍手 by FC2

Information

     Category: 大学院
     Comments (-)
     Trackbacks (-)

おすすめの辞書や参考書 «  » 2D Shapes:平面図形

お知らせ


イギリスの学校についてわからないことや不安なこと、心配事。そんな悩みを少しでも解消できたらと思って始めたブログですので、ご質問をいただければ私にわかる範囲でお答えしたいと思っております。もちろん、イギリスで実際にお子さんを学校に通わせてみえる方の貴重なご意見、大歓迎です!

ただし、私自身、プライマリー (小学校) での勤務経験しかないため、セカンダリー (中学・高校) や 6th form に関しては残念ながらお答えすることができません。GCSE、Aレベル、国際バカロレア資格などの資格取得、日本の大学受験に関する条件、帰国子女に関する問い合わせなどをいただいても、一切お答え致しかねますのでご了承ください。

学校選びに関しては、直接ご自分で学校へお問い合わせいただくことをお勧めします。ほとんどの学校はホームページもあり、メールでのやりとりを行うこともできますので、電話での会話に自信がなくても問い合わせは可能です。

また、学校を選ぶ一つの基準としてOfSTED (非政府機関の学校基準局) のサイトも覗いてみてはいかがでしょうか。具体的な学校情報の取得にはお勧めです。

おすすめ教材

家庭での本読みに多く使われるORT
Jolly Learning Ltd.
学校現場でも使われている辞書